NLWeb
NLWeb(Natural Language Web)とは、Microsoftが2025年5月のBuildカンファレンスで公開したオープンプロトコルかつオープンソースプロジェクトで、ウェブサイトに自然言語の対話インターフェースを付与し、すべてのNLWebインスタンスをMCPサーバーとして機能させます。RSS・RDF・Schema.orgを生み出したR.V. GuhaがMicrosoftで主導しており、「NLWebとMCPの関係は、HTMLとHTTPの関係と同じだ」という比喩で説明されます。
NLWeb(Natural Language Web)とは、Microsoftが2025年5月のBuildカンファレンスで公開したオープンプロトコルかつオープンソースプロジェクトで、ウェブサイトに自然言語の対話インターフェースを付与し、すべてのNLWebインスタンスをMCPサーバーとして機能させます。RSS・RDF・Schema.orgを生み出したR.V. GuhaがMicrosoftで主導しており、「NLWebとMCPの関係は、HTMLとHTTPの関係と同じだ」という比喩で説明されます。
なぜ重要なのか
これまで、ウェブサイトがAIに露出する経路は、クローラーがページを収集していく受動的な方式がほとんどでした。NLWebはこの構図を逆転させ、サイト自身が質問を受けて答える能動的なエンドポイントになるようにします。訪問者はサイトのコンテンツを自然言語で検索し、AIエージェントは同じインターフェースをMCP経由で呼び出してサイトのデータを直接照会します。人間とエージェントが同一の自然言語APIを共有するという点が核心であり、エージェンティックウェブにおいて個々のサイトが「対話可能な参加者」として位置づけられる基盤になります。
仕組み
NLWebは、サイトがすでに発行している半構造化データを原料として使います。
- データレイヤー: Schema.orgマークアップ、RSSフィードなど既存の構造化データを収集し、ベクターストアにインデックスします。
- askメソッド: 自然言語の質問を受け取ってLLMで処理し、回答をSchema.org形式のJSONで返す中核的なAPIです。
- MCPサーバー: すべてのNLWebインスタンスは同時にMCPサーバーでもあるため、MCPに対応したAIクライアントやエージェントが、個別の統合なしにサイトへ問い合わせできます。
採用状況
発表時点では、Tripadvisor、Shopify、Snowflake、O'Reilly Media、Eventbriteなどが初期パートナーとして参加しました。2025年8月には、CloudflareがAutoRAGインフラにNLWebを組み合わせ、ドメインを選択すればクローリング・インデックス・デプロイまで自動で処理される、マネージドな経路を開きました。自前でサーバーを運用しなくても、数クリックでサイトを対話型にできる段階まで来たのです。2026年のBuildは、このプロトコルが可能性ではなく、実際のデプロイ事例として評価される最初の舞台になりました。
GEOの観点からの示唆
NLWebは、構造化データへの投資のリターンを倍増させます。Schema.orgマークアップが検索エンジン向けの付加情報にとどまらず、そのまま対話型インターフェースとエージェントAPIの原料になるからです。また、llms.txtが「どんなコンテンツがあるか」を知らせる案内文だとすれば、NLWebは「直接尋ねれば答えてくれる」実行レイヤーです。AI検索が外部からコンテンツを引用していくのを超えて、サイトが自身のコンテンツで直接回答を提供するチャネルを持つことになります。
Sources:
- Introducing NLWeb: Bringing conversational interfaces directly to the web - Microsoft
- NLWeb Reference Implementation - GitHub
- Make Your Website Conversational with NLWeb and AutoRAG - Cloudflare
How inblog Helps
NLWebのようなプロトコルが依存するのは、結局はサイトが発行する構造化データの品質です。inblogのブログはクリーンなマークアップとメタデータ構造を標準で備えているため、NLWeb系の対話型レイヤーがコンテンツをインデックスする際に、そのまま原料として使えます。明確な小見出しの体系と構造化された本文を保てば、サイトをエージェンティックウェブの照会可能なノードへ転換する際の追加作業が最小限で済みます。