Inbound Marketing

AARRR指標(海賊指標)

AARRR(Acquisition、Activation、Retention、Referral、Revenue)は、スタートアップの成長を計測し改善するための5段階のファネルフレームワークです。2007年にDave McClure(500 Startups)が提唱し、その発音から「海賊指標(Pirate Metrics)」という愛称で呼ばれており、企業の成長ストーリーを、どのチームでも追跡できる5つの数値へと集約します。

AARRR(Acquisition、Activation、Retention、Referral、Revenue)は、スタートアップの成長を計測し改善するための5段階のファネルフレームワークです。2007年にDave McClure(500 Startups)が提唱し、その発音から「海賊指標(Pirate Metrics)」という愛称で呼ばれており、企業の成長ストーリーを、どのチームでも追跡できる5つの数値へと集約します。

なぜ重要なのか

初期段階のチームは、指標の多さに溺れがちです。AARRRは、実際に複利的に効いてくる5つの段階、つまり人を呼び込み、アハ体験へと導き、つなぎとめ、推奨者へと変え、収益を回収するという段階に焦点を絞ることを促します。各段階には明確なコンバージョン率があるため、チームは最も弱い部分を見つけて改善できます。提唱から10年が経った今でも、このフレームワークはY Combinator、First Round、Reforgeの成長プログラムにおける標準的なメンタルモデルであり続けています。

5つの段階

Acquisition(獲得): ユーザーがどのようにあなたを見つけるか。チャネルとしては、オーガニック検索、有料広告、ソーシャル、紹介、コンテンツなどがあります。主要指標は、チャネルごと・コストごとの新規ユーザー数です。

Activation(活性化): 最初の「うれしい体験」、つまりユーザーが製品が機能すると実感する瞬間です。主要指標は、サインアップしたユーザーのうちX日以内にアハ・イベントを完了した割合です。例として、Dropboxでの最初のファイルアップロード、Slackでの最初のメッセージ送信、Facebookでの10日以内に7人の友達追加などがあります。

Retention(継続): ユーザーは再び戻ってくるか。主要指標は、Day 1 / Day 7 / Day 30の継続率カーブと、月間アクティブユーザー数です。継続率カーブがどのレベルであれ横ばいになっていれば、その製品には本当の価値があることを意味します。ゼロまで落ちていくカーブは、製品が定着していないことを意味します。

Referral(紹介): 満足したユーザーがさらに多くのユーザーを連れてくるか。主要指標は、バイラル係数(K係数)、アクティブユーザーあたりの紹介数です。K係数が1を超えると、有料での獲得なしに複利的な成長が生まれます。

Revenue(収益): ユーザーは支払うか。主要指標は、有料への転換、ARPU、LTVです。収益が意図的に最後に置かれているのは、継続が解決される前に収益化を進めると、穴の空いたバケツになってしまうからです。

フレームワークの使い方

1. 段階ごとに指標を1つ選ぶ: 10個も追跡してはいけません。あなたの製品にとって、各段階を最もよく表す数値を1つ選びましょう。

2. 現在のコンバージョン率を計測する: Acquisition → Activationの割合、Activation → Retentionの割合、といったように計測します。最もパフォーマンスの悪い段階を見つけましょう。

3. 最も悪い段階から改善する: 活性化が壊れているのに獲得に費やすのは、お金の無駄遣いです。

4. 段階ごとの目標を設定する: 業界ベンチマークが存在します。例えば、B2C SaaSでは活性化25〜40%、定着性の高い製品ではDay 30継続率40%以上などです。

5. すべてを計測できるようにする: Mixpanel、Amplitude、PostHogといった分析ツールは、AARRR型のファネルを軸に作られています。

AARRR と RARRA

Gabor Pappは、Retentionを最初に置くRARRAへの並べ替えを提唱しました。継続がなければ、それ以外のすべてが漏れていくと主張したのです。現代の成長チームの多くはこれに同意しています。まず継続を起点とし、そこからさかのぼって取り組むのです。AARRRは計測フレームワークとして依然有効であり、RARRAは優先順位づけの順序です。

よくある間違い

継続より先に獲得を最適化する: 穴の空いたバケツにユーザーを注ぎ込むことになります。

虚栄の獲得数値: 活性化が2%なら、「サインアップが300%増加」しても何の意味もありません。

活性化の定義の欠如: 明確なアハ・イベントがなければ、活性化をそもそも計測できません。

収益を獲得として扱う: 収益は、他の4つの段階が機能した結果として生まれる出力です。

過剰な計測: AARRRは5つの数値であって、50個ではありません。要点は焦点を絞ることにあります。

Sources: